はじめに
こんにちは。GLOBAL ASTRA株式会社にて、外国人材向けの日本語学習・定着支援を進めている小峰と申します。東京外国語大学で多文化共生を専攻してきた経験から、この分野の課題解決に強い関心を抱いていました。
既に、日本語能力試験(JLPT)対策に特化した完全無料の学習アプリ「IPPO」をリリースしており、広告なしで世界中から登録者を獲得しています。
現在は、「外国籍社員の日本語教育と定着」を主軸とした日本語教育プラットフォーム「IPPO TALK」の開発を進めています。
このプラットフォームが具体的にどのようにして企業担当者の業務を削減するのかは、「【外国人材 日本語学習管理】企業担当者のための効率化ツール「IPPO TALK」」の記事をご確認ください!
採用数増加の裏側にある「定着」の深刻な課題
長期化が見込まれる人手不足を背景に、日本で働く外国人労働者の数は年々増加しています。厚生労働省の発表によると、2024年10月時点でその数は230万人を超え、外国人労働者を雇用する事業所数も34万カ所以上と、過去最高を更新しています。
しかし、外国人材を受け入れた多くの企業が直面しているのは、「語学力」「コミュニケーション能力」といった日本語力の課題に加え、「定着」、つまり長期雇用に関する深刻な課題です。高額な採用コストをかけて迎え入れた人材が早期に離職してしまうことは、企業の競争力を大きく削ぐ要因となります。
本記事では、この外国人材の定着率向上を達成するために、日本語学習サポートと、学習状況の「見える化」が果たす戦略的な役割について深く掘り下げます。
日本における外国人労働者
長期化が見込まれる人手不足を背景に、日本で働く外国人労働者の数は年々増加しています。厚生労働省の発表によると、2024年10月時点でその数は230万人を超え、外国人労働者を雇用する事業所数も34万カ所以上と、過去最高を更新しています。
しかし、外国人材を受け入れた企業からは、「語学力」「コミュニケーション能力」といった日本語力に加え、「定着」、つまり長期雇用に関する課題が挙げられています。


どのように特定技能2号に向けた日本語教育を実施しているのか?
企業は、在留資格要件のクリアや、外国人材の定着と戦力化を見据え、特定技能2号に向けた日本語教育に積極的に取り組んでいます。しかし、その実施方法によっては、かえって担当者の負担増や定着を阻む要因を生み出すことがあります。現状の主な取り組みと、定着率向上の観点から見た課題を挙げます。
自社内での日本語教育の実施
- OJT(On-the-Job Training): 日常業務を通じて日本語を指導する方法は手軽ですが、体系的な学習にはなりにくく、専門用語や複雑な表現の習得には限界があり、定着に必要な深いコミュニケーション力の養成には不十分です。教える側の日本語指導に関する知識や経験も問われ、質にばらつきが出やすいことが課題です。
- 社内研修の実施: 日本語教師の資格を持つ社員や外部講師を招き、日本語の授業を行う企業もあります。特定技能2号試験対策に特化したカリキュラムを組むことができ、より実践的な学習が可能ですが、講師の確保や研修場所の確保、教材準備など、企業側の負担が大きく、定着に不可欠な継続的な投資を圧迫する点が課題です。
- eラーニングの導入: オンライン学習プラットフォームは、場所や時間の制約が少なく、繰り返し学習できるメリットがあります。しかし、外国人材の定着率向上に直結する学習進捗の管理やモチベーション維持の仕組みづくりが企業担当者任せになり、学習継続が困難になるケースが多いです。
- 日本語能力試験対策: N3やN2など、より高い日本語能力試験の合格を目指し、そのための学習支援を行う企業もあります。総合的な日本語能力の向上は定着に貢献しますが、職場で必要な会話力に直結しない学習内容に終始すると、学習効果を実感できずモチベーションが低下するリスクがあります。
外部の日本語教育機関との連携
- 日本語学校への通学支援: 外国人材が夜間や週末に日本語学校に通えるよう支援することで、専門の日本語教師から体系的な指導を受けられます。しかし、費用が高額になりがちであることに加え、企業側が外国人材の学習状況を細かく把握することが難しく、定着に向けたタイムリーなサポートができない点が課題です。
- オンライン日本語レッスンの活用: 企業向けサービスを利用することで、自宅や職場で受講できる環境を整備できます。個別指導で丁寧な指導が受けられますが、外国人材の定着率向上のためには、サービス側が提供する教師の質や、学習後の進捗レポートの粒度が非常に重要になります。
- 職業訓練校との連携: 特定技能分野によっては、職業訓練校が日本語教育と専門技能の訓練を組み合わせたプログラムを提供しています。総合的なスキルアップを図ることは定着に繋がりますが、プログラムが画一的になり、個々の業務や定着に関する悩みに寄り添った対応が難しい場合があります。
その他の取り組み
- 生活支援と文化理解の促進: 日本での生活に慣れ、文化を理解することは、外国人材の定着に不可欠な要素であり、日本語学習のモチベーション維持にも繋がります。生活面での相談窓口の設置や、日本文化体験の機会を提供することは、定着率向上のための「心のケア」として重要です。
- 日本語学習サポート担当者の配置: 外国人材の定着には、学習に関する相談に乗ったり、学習計画の立案をサポートしたりする担当者を配置し、学習の継続を支援することが有効です。しかし、担当者には専門知識が求められ、人材不足が深刻な課題です。
- 目標設定とフィードバック: 特定技能2号合格という明確な目標を設定し、定期的な進捗確認やフィードバックを行うことで、学習の成果を可視化し、定着に繋がるモチベーションの向上を図る取り組みは非常に重要です。
現状の課題
上記のような取り組みが行われている一方で、多くの企業が以下の課題に直面しています。
- 上記のような取り組みが行われている一方で、多くの企業が以下の課題に直面し、外国人材の定着率向上を妨げています。
- 日本語教育の専門知識を持つ人材の不足: 社内で体系的な教育プログラムを構築し、外国人材の定着に必要な質の高い指導を行える人材が不足しています。
- 学習時間の確保の難しさ: 業務が多忙な外国人材にとって、学習時間を確保することが最大の課題です。企業側も残業時間管理などと両立させる必要があり、柔軟な学習体制の構築が求められます。
- 教材の選定と開発: 特定技能2号試験や職場の専門用語に特化した適切な教材が不足しており、企業が独自に開発する必要がある場合もあり、定着に向けた教育コストを押し上げています。
- 学習効果の測定と評価: 投資したコストに対して、どの程度の学習効果が得られ、それが定着率にどう繋がっているのかを客観的に評価する仕組みが不十分な場合が多く、継続的な投資判断が困難です。
- モチベーションの維持: 長期的な学習となるため、外国人材の学習モチベーションをいかに維持するかが、定着の成否を分ける課題となります。
外国人社員の日本語研修でよくある「悩み」
- 読み書きが中心の教え方であり、会話レベルが向上しない
- 研修の効果がわからず、費用対効果が見えにく
- 研修費が高く、企業の予算を圧迫する
以下の表にあるように、外国人社員の日本語研修は、単に日本語レベルを向上させることにとどまらず、研修の効率性、コスト、そして進捗管理という点で、以下のような課題に直面しています。
実際に日本語教師の方に話を聞くと、学習進捗の報告がExcelやWord、PDFといったデジタル化されていない形式で、個別に作成されているケースが多く、外国人材の定着に必要なタイムリーな状況把握ができていないとのことです。システムで一括管理している企業もありますが、その割合はまだ少ないという印象を受けます。

また、外国人社員の方々からは、次のような声が聞かれます。
- 机上での学習が中心で読み書きは学べるものの、実際のビジネス日本語が学べない。
- 職場で日本語で悩みを相談できるほどの語学力がなく、一人で悩みを抱え込んでしまう。

企業が外国人社員のために日本語教育の機会を提供しているにもかかわらず、これらの悩みが原因で、突然の離職が発生してしまうという現状があります。
なぜ学習状況の「見える化」が重要なのか?
企業も学習者も不安や悩みを抱える中で、日本語学習状況の「見える化」は、外国人材の定着率向上のための戦略的なツールとなります。
「見える化」は、企業にとっては日本語学習への投資(費用負担)に見合った費用対効果が得られているかを判断するために、そして学習者にとっては自身の努力を企業に証明し、抱える悩みや不安を企業に間接的に伝えるために非常に重要になります。
学習者の職場内孤立
例えば、社内で日常的に交わされる日本語のスピードについていけず、日本人社員の輪に入れずに職場に馴染めないケースを考えてみましょう。
この場合、学習者は職場内で孤立し、日本語教育を受けているにもかかわらず、就業意欲が低下する可能性があります。企業としてはしっかり教育の場を与えているのに、学習者は精神的に追い詰められ、知らず知らずのうちに離職や転職を検討するかもしれません。学習状況の可視化によって、会話力の伸び悩みやモチベーションの低下を早期に発見することが、外国人材の定着率向上の第一歩です。
学習者の職場内キャリアアップ問題
一般的に、日本人に比べて外国人のほうがキャリアアップ志向が高い傾向にあります。しかし、日本語能力の低さから仕事を任せてもらえず、なかなか昇進できないという不満も聞かれます。ゆっくり話せば理解でき、片言の日本語でも十分に働くことは可能ですが、一つの業務を教育するのに時間がかかってしまうため、結局は決まった業務だけを任せる状況になりがちです。そうなると、自分のスキルが発揮できず、正当に評価されていないと感じ、これもまた定着を阻む大きな要因となります。学習成果の見える化は、彼らの努力を企業に伝え、キャリアアップの根拠を提供します。
「見える化」の重要性
ここで「見える化」の重要性という観点に戻ります。
「見える化」には、以下の2つのポイントが重要です。
- 学習状況の可視化
- 学習者が職場で抱える悩みなどの可視化
月ごとの日本語教室のレポートなどでは、上記の2つのポイントを月単位でしか確認できません。そのため、授業が終わったその時に、日本語教師がシステム上で学習の記録としてフィードバックを送ることが理想的です。
日本語学習の「見える化」は、単なる進捗管理にとどまりません。学習状況の可視化はもちろんのこと、職場で直面する課題や悩みをタイムリーに把握し、個々に寄り添ったサポートを提供することで、外国人材の早期離職を防ぎ、エンゲージメントと生産性を向上させることができます。
外国人材が職場で抱える課題を早期に発見し、適切なサポートを提供することは、離職リスクを軽減し、彼らが持つポテンシャルを最大限に引き出すための戦略的な投資なのです。
企業にとっては、日本語学習にかかるコストが「費用対効果の高い投資」であることを明確に示し、外国人材のエンゲージメントと生産性を向上させることで、企業の成長に直結します。学習者にとっては、自身の努力が正当に評価され、抱える不安や悩みが企業に届くことで、安心して業務に集中し、キャリアアップを目指せる環境が整い、定着率向上に繋がります。
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