日本語能力試験(JLPT)2027年の日程と試験回数はどうなる?早期締切への備えと代替試験

JLPT試験回数増加が日本語学校・支援機関の現場を変える 外国人材 日本語学習管理
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2027年の日本語能力試験(JLPT)の試験日と申込期間は、2026年10月8日時点でまだ公表されていません。

JLPTは現在、7月と12月の年2回の実施です。試験回数を増やすことは2026年7月に閣議決定された規制改革実施計画に盛り込まれましたが、内容は「2027年度に検討して結論を得る」というもので、実施回数も開始時期も決まっていません。一方で、2026年12月試験は応募が集中し、国内の全レベルが受付期間の途中で締め切られました。この記事では、2027年の日程の見通し、回数拡充の検討状況、申込が締め切られたときに使える試験を、公式資料をもとに整理します。

この記事でわかること

  • 2027年のJLPTの日程がいつ分かるか、2026年の日程と申込期間
  • 試験回数の拡充について政府が決めたこと、決まっていないこと
  • 2026年12月試験の早期締切の経緯と、応募者数の推移
  • JLPTを受けられないときに使えるJFT-Basicなどの試験と、代わりにならない場面
  • 日本語学校と登録支援機関が2027年に向けて準備すること

2027年のJLPTはいつ実施されるのか?

2027年のJLPTの試験日、申込期間、結果発表の時期は、2026年10月8日時点で公表されていません。JLPTは年2回、7月と12月に実施されており、2026年は第1回が7月5日、第2回が12月6日です。2026年第1回の国内の実施案内は2026年3月10日付で出ており、2027年の日程も主催者の発表を待つ必要があります。

参考として、公表済みの2026年の国内試験の日程をまとめます。

2026年(国内)第1回第2回
試験日7月5日(日)12月6日(日)
申込期間3月17日〜4月7日17時8月24日〜9月7日17時
(実際は9月3日に受付終了)
結果8月下旬にWeb、9月下旬に通知書2027年1月下旬にWeb、2月下旬に通知書
受験料7,500円

出典:日本国際教育支援協会(JEES)「2026年第1回 実施案内」「2026年第2回 実施案内」。海外の試験日・申込期間は国・地域ごとに異なります。

2027年の日程の確認先

国内試験の日程と申込方法は、日本国際教育支援協会(JEES)の日本語能力試験 受験案内サイトで公表されます。海外で受験する場合は、日本語能力試験 公式ウェブサイトに掲載される各国の実施機関の案内を確認します。「2027年7月の第1日曜」のように試験日を前提にした計画は、公式の発表が出るまでは仮のものとして扱ってください。

2026年の国内試験の申込条件

2026年の国内試験は、原則として、日本語を母語としない中長期在留者と特別永住者が対象です。複数のレベルを同時に出願することはできません。申込後に、受験資格の確認として証明写真のアップロードを求められる場合があり、期限までに対応しないと受験できず、受験料も返金されません。2027年の条件は実施案内で改めて確認が必要です。

JLPTの試験回数は増えるのか?

JLPTの試験回数を増やすことは、政府が2027年度に検討して結論を出す段階にあり、実施回数も開始時期も決まっていません。2026年7月21日に閣議決定された規制改革実施計画は、外務省が法務省・文部科学省と連携して検討を行い、結論を得次第、必要な措置を講ずるとしています。検討の対象は「B1相当以上の試験」の実施回数の増加です。

規制改革実施計画に書かれていること

実施計画は、現状の課題を「B1相当以上の日本語能力水準を客観的に測定できる代表的な試験はJLPT(日本語能力試験)が中心であるが、その実施回数は年2回にとどまるとともにCBT…に対応していないことから、受験時期の制約や定員超過等により、必要なタイミングで受験できないケースが生じて」いると整理しています。CBTはコンピューターで受ける試験方式のことです。

そのうえで、2026年度に法務省と外務省が受験ニーズを推計し、その結果を踏まえて、外務省が「JFT-BasicにおけるB1相当以上の試験の新設及びJLPTにおけるCBT方式の試験開発を含めたB1相当以上の試験の実施回数の増加といった対応について検討を行い、結論を得次第、必要な措置を講ずる」としました。検討の時期は「令和9年度 検討・結論」です(規制改革実施計画(令和8年7月21日閣議決定))。

現時点で決まっていないこと

年に何回になるのか、いつから増えるのか、どのレベルが対象か、国内と海外のどちらで増えるのか、申込方法が変わるのかは、いずれも公表されていません。計画に書かれているのはCBT方式の試験の「開発」を含めた検討で、自宅などで受けるオンライン受験の導入が決まったわけでもありません。2026年10月8日時点で、JLPTの主催者から回数の拡充に関する発表は確認できませんでした。2027年の試験は、年2回を前提に計画するのが現実的です。

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2026年12月試験の申込では何が起きたのか?

2026年12月試験の国内申込は、受付期間の終了を待たずに全レベルが締め切られました。受付は8月24日に始まり、8月31日にN1とN2が締め切られ、9月3日に全体の受付が終了しています。本来の締切は9月7日17時でした。JLPTの主催者は、受験希望者の急増で国内でも海外でも早期に締め切らざるを得ない事態が起きていると説明しています。

日付(2026年)できごと
8月24日国内申込の受付開始。アクセス集中でつながりにくい状況に
8月31日N1・N2の申込を締切(再募集なし)
9月2日N3を東京都・大阪府の会場のみ再募集し、同日中に締切
9月3日申込受付を終了(当初の締切は9月7日17時)
9月28日JLPT公式が、ほかの日本語試験の活用を検討するよう案内
10月5日出入国在留管理庁が、N4・N5の受験を検討中の人にJFT-Basicの活用を案内

出典:JEES 日本語能力試験 受験案内サイトのお知らせ、日本語能力試験公式「日本語能力試験以外の日本語試験について」、出入国在留管理庁「JLPT(N4・N5)受験申込みを検討中の方へ」。

応募者数の推移

JLPTの応募者は増え続けています。2025年は年間の応募者が約194万人で、過去最多でした。2025年12月試験の受験者は876,484人で、2023年12月試験の663,295人から2年で約21万人増えています。2026年7月試験の応募者は速報値で943,671人と、7月試験として最多でした。

試験応募者数受験者数
2023年12月782,961人663,295人
2024年12月925,242人790,536人
2025年7月904,472人769,229人
2025年12月1,036,380人876,484人
2026年7月943,671人(速報値)未公表

出典:日本語能力試験公式「過去の試験のデータ」、「2026年第1回(7月)試験の応募者数」。国内と海外の合計です。

2026年7月試験の国内の応募者をレベル別に見ると、N2が158,682人で前年の7月から64.3%増え、N4は41,081人で46.9%減っています。N4やN5は毎月受けられる別の試験に移りつつあり、JLPTでなければ証明しにくいN2以上に応募が集まっている様子がうかがえます。

JLPTを受けられないとき、どの試験が使えるのか?

特定技能1号と育成就労の日本語要件は、JLPTのほかに国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)でも満たせます。JFT-Basicはコンピューターで受ける試験で、原則として毎月実施され、結果は受験の終了時に分かります。JLPTの主催者と出入国在留管理庁は、2026年9月から10月にかけて、在留資格のために日本語試験を受ける人にJLPT以外の試験の活用を呼びかけました。

JLPTJFT-Basic
方式紙の試験コンピューター(CBT)
実施回数年2回(7月・12月)原則毎月
結果約2か月後受験の終了時
測るレベルN1〜N5A2(N4相当)
年間の申込者(2025年度)約194万人約21.7万人

出典:外務省が規制改革推進会議の作業部会に提出した資料(2026年4月7日)、国際交流基金「JFT-Basic 国際交流基金日本語基礎テスト」。

JFT-Basicで代わりになる場面

特定技能1号の日本語要件(N4相当)と、育成就労の就労開始前や修了時の日本語要件は、JFT-Basicの合格でも満たせます。出入国在留管理庁は、JFT-Basicが国内では基本的に全国11か所で毎月複数回実施されていると案内しています。12月のJLPTに申し込めなかったN4・N5の受験希望者は、JFT-Basicに切り替えることで、次の7月を待たずに要件を満たせる可能性があります。特定技能の試験全般は「特定技能「技能評価試験」「日本語能力試験」完全対策ガイド」で、制度の全体像は「特定技能のすべてを網羅する完全ロードマップ」で解説しています。

JFT-Basicでは代わりにならない場面

JFT-Basicが測るのはA2(N4相当)までです。規制改革実施計画も、B1相当以上を測れる試験はJLPTが中心だと整理しています。N3以上やN2以上が求められる場面では、JFT-Basicは代わりになりません。進学や就職でN2・N1を求められる留学生、N3以上が要件になっている分野の特定技能2号を目指す人がこれにあたります。在留資格ごとに認められる試験は異なるため、JLPT公式の「日本語能力試験以外の日本語試験について」と出入国在留管理庁の案内で確認してください。

日本語学校と登録支援機関は2027年に向けて何を準備すべきか?

2027年に向けた準備は、申込開始日に確実に出願できる体制づくりと、JLPT以外の試験を組み合わせた受験計画の2つが柱になります。2026年12月試験では、N1とN2が受付開始から1週間で締め切られました。試験回数が増えるかどうかは2027年度の検討を待つ段階のため、年2回のまま応募が集中する前提で備える必要があります。

申込開始日に出願できる体制

受付期間の後半に出願する計画は、2026年12月試験では通用しませんでした。日本語学校では、実施案内が出た時点で受験予定者を確定し、受付開始日に出願を済ませる段取りを組んでおきます。受験者本人のアカウント登録や顔写真の準備は、受付開始の前に終えておくと当日に慌てません。登録支援機関は、支援している外国人に受付開始日を事前に知らせ、勤務の都合で出願が遅れないよう受入れ企業にも共有しておくと確実です。

レベルに応じた受験計画の使い分け

N4・N5相当が目標の人は、毎月受けられるJFT-Basicを軸にすると、不合格でも短い間隔で再挑戦できます。N3以上が必要な人はJLPTに絞り、年2回の機会を逃さないことを最優先にします。日本語学校では、生徒ごとに必要なレベルと期限を整理し、どの試験をいつ受けるかを個別に決めておくと、締切の影響を小さくできます。自習の進め方は「日本語学校向け自習ツール比較|N2合格率を上げる選び方」で比較しています。

合格後に必要な日本語力の支援

試験の合格は、職場で通用する日本語力と同じではありません。JLPTが測るのは読む力と聞く力が中心で、報告や相談のように自分から伝える力は結果に表れにくいためです。合格を急ぐ状況だからこそ、やさしい日本語でのやり取り、業種ごとの用語、場面を想定した会話練習を、試験対策と並行して続けることが定着につながります。登録支援機関に2027年4月から求められる体制は「登録支援機関の要件が2027年4月に厳格化」で整理しています。

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