登録支援機関の登録要件は、2027年4月1日に厳格化されます。
支援責任者と支援担当者は常勤の役職員から事務所ごとに選任することが必須になり、支援担当者の人数には「外国人50人・受入機関10機関」を基準にした下限が設けられます。再委託の禁止や、支援実績と費用のインターネット公表も加わります。既存の登録支援機関には、次回の登録更新から新しい要件が適用されます。全国の登録支援機関は11,638件(2026年10月1日現在)です。この記事では、改正後の条文と出入国在留管理庁の資料(2026年10月8日確認)をもとに、変更点と適用時期、受入企業と支援機関がそれぞれ確認すべきことを整理します。
この記事でわかること
- 2027年4月1日から変わる登録支援機関の登録要件の一覧
- 支援担当者の人数基準(外国人50人・受入機関10機関)の正しい数え方
- 既存の登録支援機関に新要件が適用される時期と、更新の特例
- 支援責任者向け講習の内容と、当分の間の扱い
- 受入企業の側に生じる変更と、委託先に確認すべき点
登録支援機関の要件は2027年4月に何が変わるのか?
2027年4月1日から、登録支援機関は支援責任者と支援担当者を常勤の役職員から事務所ごとに1名以上選任しなければならなくなります。支援担当者の人数は、支援する特定技能外国人の数を50で割った数と、委託元の受入機関の数を10で割った数のいずれか多いほうを超えている必要があります。再委託の禁止と、支援実績・費用のインターネットでの公表も新たに義務づけられます。
根拠は、令和6年法律第60号による改正入管法と、令和7年法務省令第45号(2025年9月30日公布)で改正された入管法施行規則第19条の21です。主な変更点は次のとおりです。
| 項目 | 現行 | 2027年4月1日以降 |
|---|---|---|
| 支援責任者 | 役職員から選任(常勤は不問) | 常勤の役職員から、事務所ごとに1名以上 |
| 支援担当者 | 役職員から選任(常勤が望ましい) | 常勤の役職員から、事務所ごとに1名以上。支援責任者との兼任は可 |
| 支援担当者の人数 | 基準なし | 「外国人数÷50」と「受入機関数÷10」の多いほうを超える人数 |
| 支援責任者の講習 | なし | 過去3年以内の修了(当分の間は適用なし) |
| 機関としての実績 | 過去2年間の中長期在留者の受入れ・管理の実績 | 過去5年間に1年以上の受入れ・管理の実績 |
| 支援を行う人 | 規定なし | 支援責任者・支援担当者以外は支援を行わない |
| 再委託 | 規定なし | 受託した支援業務の再委託は不可 |
| 情報の公表 | 規定なし | 支援の実績、費用の額と内訳をインターネットで公表 |
| 委託元との関係による欠格 | 支援責任者が対象 | 支援担当者にも拡大 |
出典:出入国管理及び難民認定法施行規則(2027年4月1日施行版)第19条の21、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人への支援体制に係る要件の改正について」「リーフレット」。支援責任者・支援担当者に求められる「過去5年間に2年以上の生活相談業務の経験」は、現行から変わっていません。
改正の背景
登録支援機関は、特定技能外国人を受け入れる企業から委託を受けて、生活オリエンテーションや相談対応などの支援を行う機関です。登録件数は増え続けていますが、すべての機関が実際に支援を行っているわけではありません。出入国在留管理庁の有識者会議の資料では、令和5年4月末時点で受入機関と支援委託契約を結んでいたのは、登録されている機関の50%でした(暫定値)。同じ資料によれば、制度の開始から4年間で登録を取り消された機関は14機関です(技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議 第10回 資料2-3)。今回の改正は、支援を実際に担える体制を持つ機関に登録を絞る方向のものです。
支援責任者と支援担当者には何が求められるのか?
2027年4月1日以降、支援責任者と支援担当者はいずれも常勤の役員または職員から選任し、支援業務を行う事務所ごとに1名以上置く必要があります。支援担当者は支援責任者が兼ねることができます。支援責任者と支援担当者以外の人が支援業務を行うことは認められなくなります。
常勤化と事務所ごとの配置
現行では、支援責任者は常勤であることを求められていませんでした。改正後は、支援責任者も支援担当者も常勤の役職員であることが登録の条件になります。複数の拠点で支援業務を行っている機関は、拠点ごとに常勤の支援責任者と支援担当者を置かなければなりません。非常勤のスタッフや外部の協力者に支援を任せる運用は続けられなくなります。「常勤」の具体的な判断基準は、2026年10月8日時点で運用要領に反映されていません。
支援担当者の人数基準の数え方
支援担当者の人数は、次の2つの数のうち多いほうを「超える」必要があります。
- 支援の対象となる特定技能外国人の数を50で割った数
- 支援を委託している受入機関の数を10で割った数
「超える」なので、支援担当者1人が受け持てるのは外国人50人未満、受入機関10機関未満です。外国人がちょうど50人なら、50÷50=1を超える人数として2人が必要になります。出入国在留管理庁の資料は、受入機関が25機関なら3人、外国人が120人なら3人という例を示しています。「50人以下」「10機関以下」ではない点に注意してください。
| 支援する外国人の数 | 必要な支援担当者 | 委託元の受入機関の数 | 必要な支援担当者 |
|---|---|---|---|
| 1〜49人 | 1人以上 | 1〜9機関 | 1人以上 |
| 50〜99人 | 2人以上 | 10〜19機関 | 2人以上 |
| 100〜149人 | 3人以上 | 20〜29機関 | 3人以上 |
| 150〜199人 | 4人以上 | 30〜39機関 | 4人以上 |
入管法施行規則(2027年4月1日施行版)第19条の21第3号をもとに当メディアが計算。外国人数と受入機関数のそれぞれで求め、多いほうの人数が必要です。たとえば外国人60人・受入機関25機関なら、2人と3人の多いほうで3人以上になります。
支援責任者向け講習の内容と当分の間の扱い
条文は支援責任者に、法務大臣が告示で定める講習を過去3年以内に修了していることを求めています。ただし省令の附則により、この講習の要件は当分の間適用されません。出入国在留管理庁も「令和9年4月1日以降であっても、当分の間は、講習を修了していなくても差し支えありません」と説明しています。適用が始まる時期は決まっていません。
講習のカリキュラムは2026年9月14日に公表されました。「支援責任者等講習」は合計6時間で、特定技能制度の概要、入管法、労働関係法令、支援の行い方、支援責任者が統括すべき事項を扱います。最後の理解度テストは20問で、正答率80%以上が合格です。オンラインでの実施が必須とされ、支援担当者の受講は推奨にとどまります。講習を実施する機関は2026年12月から2027年1月にかけて公募される予定で、受講料と日程はまだ公表されていません(出入国在留管理庁「特定技能制度における養成講習について」)。
再委託の禁止と情報の公表では何が変わるのか?
2027年4月1日以降、登録支援機関は受入機関から受託した支援業務をほかの者に再委託できなくなります。あわせて、支援の実績と、支援業務にかかる費用の額と内訳を、インターネットで公表することが登録の条件になります。受入企業は、委託先の実績と費用をウェブサイトで確認できるようになります。
再委託の禁止は、支援責任者・支援担当者以外は支援業務を行わないという要件と一体です。通訳や送迎などを外部に任せている機関は、どこまでが支援業務にあたるかを整理しておく必要があります。支援責任者と支援担当者の欠格も広がります。委託元の受入機関の役員の配偶者や二親等内の親族、過去5年間に委託元の役員・職員だった人は、支援責任者だけでなく支援担当者にもなれません。
既存の登録支援機関にはいつから新要件が適用されるのか?
施行日より前に登録を受けている登録支援機関は、現在の登録期間が満了するまでは改正前の要件のままで、新しい要件は次回の登録更新から適用されます。登録の有効期間は5年です。2027年4月1日に全機関が一斉に新要件を求められるわけではありませんが、更新の時点で要件を満たせなければ登録を続けられません。
2027年7月31日までに満了する機関の特例
2027年7月31日までに登録期間が満了する機関は、施行日より前に更新の申請をした場合に限り、改正前の要件で更新を受けられます。出入国在留管理庁は「施行日前に登録を受けている登録支援機関は、令和9年7月31日までに登録の期間が満了する場合は、施行日前に登録の更新の申請をしたときに限り、施行日前の要件に基づいて登録の更新を受けることができます」と説明しています。更新の申請は満了日の4か月前までに行う必要があります。
委託先の更新時期の確認
受入企業にとって重要なのは、委託先がいつ更新を迎えるかです。更新が近い機関ほど、早く新要件への対応を迫られます。登録年月日は出入国在留管理庁の「登録支援機関登録簿」で確認できます。登録から5年後が満了の目安になるため、委託先の登録日を控えておくと、確認すべき時期が分かります。
法改正への対応とあわせて、現場の定着体制は整っていますか?
委託先の見直しと同時に、外国人材の定着支援体制の抜け漏れも確認しておきましょう。無料チェックリストで今すぐ確認できます。
受入企業の側では何が変わるのか?
2027年4月1日以降、受入企業が1号特定技能外国人支援の全部または一部を委託できる相手は、登録支援機関に限られます。定期的な面談の実施を委託する場合は、その登録支援機関に支援計画の全部を委託していることが条件になります。支援を自社で行う企業や一部だけを委託する企業にも、支援責任者・支援担当者の常勤化などの体制要件がかかります。
委託先の限定と経過措置
現行では、支援の一部を登録支援機関以外に委託することもできました。改正後の入管法第19条の22第2項は「特定技能所属機関は、…登録支援機関以外の者に一号特定技能外国人支援の全部又は一部の実施を委託してはならない」と定めています。施行の時点で登録支援機関以外に一部を委託している場合は、その外国人が施行後に最初の在留期間更新許可を受けるまで、従来の委託を続けられる経過措置があります(出入国管理及び難民認定法(2027年4月1日施行版))。
自社支援・一部委託の企業にかかる体制要件
支援を自社で行う場合や一部だけを委託する場合、受入企業自身が支援体制の基準を満たす必要があります。改正後は、支援責任者と支援担当者を常勤の役職員から事業所ごとに1名以上選任し、支援担当者の人数は担当する外国人の数を50で割った数を超えていなければなりません。支援責任者の講習は、登録支援機関と同じく当分の間は適用されません。支援計画の全部を登録支援機関に委託している場合は、従来どおり支援体制の基準に適合しているものとみなされます。
支援計画に加わる特定技能2号への移行支援
支援計画には、本人が特定技能2号への変更を希望する場合に、技能と日本語能力の修得のために必要な支援を行うことが新たに加わります。2号への移行を見据えた試験対策や日本語学習の支援が、支援の中身として求められるようになります。支援計画の書き方は「1号特定技能外国人支援計画書の書き方と日本語学習支援」で解説しています。
受入企業は委託先に何を確認すべきか?
受入企業が委託先の登録支援機関に確認すべきことは、登録の更新時期、常勤の支援責任者・支援担当者の人数、受け持っている外国人と受入機関の数の3つです。この3つが分かれば、委託先が新要件のもとで支援を続けられるかをおおよそ判断できます。更新の時点で要件を満たせない機関は登録を続けられず、委託している企業は別の委託先を探すことになります。
- 登録年月日と、次回の登録更新の時期
- 支援業務を行う事務所ごとに、常勤の支援責任者と支援担当者がいるか
- 支援担当者1人あたりの外国人が50人未満、受入機関が10機関未満に収まっているか
- 通訳や面談など、支援業務を外部に再委託していないか
- 支援の実績と費用の内訳をウェブサイトで公表する準備があるか
確認は、委託先に直接たずねるのが確実です。回答があいまいな場合や、更新までに体制を整える見通しが示されない場合は、早めに別の機関の情報も集めておくと、支援に空白を作らずに済みます。登録支援機関の選び方は「特定技能雇用で失敗しない受入機関と登録支援機関の選び方・活用法」で、制度の全体像は「特定技能のすべてを網羅する完全ロードマップ」で確認できます。
登録支援機関は施行までに何を準備すべきか?
登録支援機関が施行までに準備すべきことは、自機関の更新時期の確認、常勤の支援責任者・支援担当者の確保、人数基準に照らした体制の試算です。2027年7月31日までに登録期間が満了する機関は、施行日より前に更新を申請するかどうかで、次の5年間に適用される要件が変わります。
人数基準は、外国人の数と受入機関の数の両方で計算します。受入機関の数が多い機関では、外国人の数が少なくても機関数の基準で必要な人数が決まります。再委託の禁止に備えて、外部に任せている業務の洗い出しも必要です。支援実績と費用の公表に向けては、公表する項目と掲載場所を決めておきます。要件を満たしたうえで受入企業から選ばれるには、支援の中身で違いを示すことが欠かせません。特定技能2号への移行支援が支援計画に加わることを踏まえると、日本語学習の支援を自機関のメニューとして持てるかどうかが、その違いの一つになります。
貴機関の課題、一緒に解決しませんか?
日本語教育なら“IPPO”
🌱 IPPO for 登録支援機関・監理団体
すでに国立大学・日本語学校・日系企業に多数導入済み!
IPPOは、JLPTの自律学習から職場マナー・特定技能の試験対策・事前ガイダンスまでをカバーする支援機関向け日本語学習e-learningアプリです。2週間無料のお試し期間がございますので、この期間中にサービスを実際に触っていただくことが可能です。
IPPOの4つの強み
- 義務的支援をそのまま満たせる:事前ガイダンス動画・生活オリエンテーション動画を多言語で提供。特定技能評価試験対策(主要10分野)・介護福祉士国家試験対策まで、支援メニューに即組み込める
- 複数企業・複数学習者を横断で見る「監理」機能:受入企業ごとの進捗を一元管理し、停滞している人材を自動検知。支援実績の報告材料がそのまま揃う
- 学習継続率80%以上(業界平均5〜15%):AIが文法・語彙・読解・聴解の4技能を分析して弱点を自動検出。9言語UI・ふりがな付きで、来日直後の人材でも初日から学習できる
- 月額1人290円〜の価格設計:支援手数料を大きく押し上げずに、日本語教育を「他機関にはない支援メニュー」として提供できる
2027年4月の育成就労制度の施行により、日本語能力の要件は制度として明確化されます。支援内容の質そのものが、受入企業から選ばれる基準になるなかで、日本語教育を支援メニューに組み込んでおくことは、貴機関の大きな差別化要因になると考えています。法制度の変化にも先手を打ちながら、ともに対応策を考えていける支援機関様と出会えることを楽しみにしています。
お問い合わせフォーム・DM・コメントからもお気軽にどうぞ
IPPO TALK紹介
AI e-learning ×優秀なプロ日本語教師
AIで日本語学習を最適化し、基礎知識を定着。 選抜されたプロ日本語教師が、ビジネス現場での運用力へと接続します。 この「二輪駆動」のアプローチにより、短期間での成果創出と運用効率の両立を実現しました。
他の日本語サービスとの比較もこちらで実施しています。
【IPPO TALKが選ばれる理由】
- プロ講師によるオンライン1on1日本語レッスン
- AI搭載 e-learningアプリによる自習+復習の支援(使い放題)
- 学習者のメンタルサポート/離職リスクの早期発見
- スケジュール管理・督促・出欠・レポート提出など、日本語教育に関して全て当社に丸投げOK
- 学習レポートを企業・紹介元へ提出(支援記録に活用可)
企業研修における「真のリスク管理」とは何か
法人向け日本語研修で見落とされがちなリスクが、「担当講師の急な欠員・交代」です。属人的なスキルに依存した体制では、講師が替わるたびに学習者の習熟度がリセットされ、企業が求める「即戦力化」が達成できないまま時間だけが経過してしまいます。
IPPO TALKはこのリスクを、二重の仕組みで解消しています。
① 複数のプロ講師が常に待機
IPPO TALKには複数の選抜されたプロ日本語教師が在籍しており、急な欠員・交代にも迅速に対応できる体制を整えています。「担当が1名しかいない」という一般的な個人講師依存のリスクを、組織として解消しています。
② 授業プロセスの可視化による文脈の引き継ぎ
担当講師が替わっても学習の連続性を保つために、IPPO TALKでは毎回のレッスンを詳細な授業記録(ティーチング・ログ)として蓄積します。このログには以下の情報が記録されます。
- 学習者がどの表現・場面で躓いているか
- どのキーワード・言い回しに反応・習得が早いか
- 現場特有の誤用が、どのようなビジネスリスク(取引先への誤解・社内コミュニケーションの齟齬など)に繋がっているか
「講師を交換可能な部品にする」のではなく、「日々の授業知見を組織の資産として蓄積し、次の講師へ引き継ぐ」——この仕組みにより、属人的な技術と組織としての継続性を両立させています。
担当者の退職・異動リスクを理由に日本語研修の導入を躊躇している企業様、一度ご相談ください。
⏩サービス資料はこちら
⏩サービスサイトはこちら
IPPO TALK
サービスへのお問い合わせ
外国人スタッフ1名の離職コストは、採用費・教育費の再負担により平均80万〜150万にも上ります。業界や職種によってはさらに高額になるケースもあります。そのコストを、月々数万円の少額投資で防ぐことができます。外国人材の採用で終わりにせず、定着まで、IPPO TALKが責任を持ちます。
私たちはIPPO TALKを通して、企業様の「外国人定着支援・戦略化」を実現
もしご興味がありましたら、一度お話ししませんか?
こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。貴社が抱えていらっしゃる課題や体制に合わせて、最適な導入方法をご案内いたします。


