プロ日本語講師による、JLPT N3合格のための文法特別レッスンがIPPOに登場|14言語の字幕で特定技能2号の「104点」に備える

プロ日本語講師による、JLPT N3合格のための文法特別レッスンがIPPOに登場|14言語の字幕で特定技能2号の「104点」に備える 外国人材 日本語学習管理
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日本語学習e-learning「IPPO」に、JLPT(日本語能力試験)N3の文法を解説する特別レッスンが動画で加わりました。解説するのは、企業や海外の大学でオンライン授業を2,000回以上重ねてきた日本語教師の藤田先生です。IPPOのN2文法の動画レッスンも、同じ講師が制作しています。契約中のプランのまま、追加料金なしで見られます。

あわせて、N3の教材と動画が日本語を含む14言語に対応しています(2026年10月)。外国人社員がつまずきやすいN4からN3の段階を、母語の字幕で理解しながら越えられるようにしました。

N3対策が企業にとって急ぎの課題になったのは、特定技能2号の日本語要件が具体的になってきたからです。ここで見落とされやすい点があります。2号で求められるのは「N3合格」ではなく、N3で総合得点104点以上を取ってB1と判定されることです。この記事では制度の要点を押さえたうえで、後半でIPPOの新しいN3教材の使い方と、企業が進める手順を紹介します。

この記事でわかること

  • 特定技能2号の日本語要件と、N3で「104点以上」が必要になる理由
  • 2号のある11分野の要件と、求められ始める時期
  • 外国人社員がN4からN3でつまずく理由と、母語で学ぶ意味
  • プロ日本語講師が解説するN3文法の特別レッスンと、14言語に対応した教材の中身
  • 企業がIPPOでN3対策を進める5つの手順と料金

なぜ今、外国人社員のN3対策が必要なのか?

特定技能2号には、2号のある11分野すべてで「日本語教育の参照枠」のB1相当以上という日本語要件が設けられました。運用要領が改正された分野では、B1をJLPT N3で確認します。ただし、N3に合格していても、総合得点が104点以上でなければB1と判定されません。2号を目指す社員には、合格ラインの95点より上を狙う準備が要ります。

11分野すべてで、2号の日本語はB1相当

これまで特定技能2号は、熟練した技能を試験と実務経験で確認する在留資格で、日本語の試験は分野によってまちまちでした。2026年1月23日に閣議決定された特定技能の分野別運用方針で、この扱いが変わっています。2号のある11分野すべての方針が、2号の日本語能力を「日本語教育の参照枠のB1相当以上の水準と認められるもの」と定めました。

日本語教育の参照枠は、ヨーロッパの言語能力の基準(CEFR)をもとに、日本語の力をA1からC2の6段階で示す枠組みです。B1は、仕事や身の回りの話題について、要点を理解して簡単に説明できる段階にあたります。

N3合格でも、95〜103点ならB1に届かない

ここが一番の注意点です。運用要領が改正された分野では、2号の日本語を確認する書類を「日本語能力試験(N3以上)の合格証明書の写し」としたうえで、「CEFRのB1相当以上を判定された場合に限る」と条件を付けています。たとえば2026年10月26日に改正された外食業分野の運用要領も、この書き方です。

JLPTの「CEFRレベル参考表示」によると、N3の合格者の成績書類には、総合得点が95〜103点ならA2、104点以上ならB1と表示されます。N3の合格に必要な総合得点は95点です。合格した社員の中にも、2号の要件に足りない人が出てくることになります。

N3の総合得点合否CEFRの参考表示2号の日本語要件(改正済みの分野)
94点以下不合格表示なし満たさない
95〜103点合格A2満たさない
104点以上合格B1満たす
出典:日本語能力試験「CEFRレベル参考表示」、出入国在留管理庁 各分野の運用要領(2026年10月28日確認)。総合得点のほか、得点区分ごとの基準点も満たす必要があります。

CEFRの参考表示は2025年12月試験の成績書類から始まりました。それより前にN3に合格した社員の証明書をどう扱うかは、公表資料からは確認できませんでした。該当する社員がいる場合は、申請の前に地方出入国在留管理局へ確認しておくと安心です。また、出入国在留管理庁の特定技能FAQ(Q62)は、2025年12月1日時点で、JLPTのほかにB1相当以上と認められた日本語試験はないとしています。いまのところ、2号の日本語を証明する手段はN3でB1判定を取ることにほぼ限られます。

認定は2027年4月から、変更・更新は未定

B1相当以上を求める時期は、出入国在留管理庁の「日本語能力水準『B1相当以上』の確認開始時期について」で示されています。海外から2号で呼び寄せる在留資格認定証明書交付申請は、2027年4月1日以後の申請から必要です。一方、在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請は「現在検討中」とされています。

国内で働く1号の社員が2号に移るときは、在留資格変更許可申請になります。つまり、多くの企業に関係する手続きの開始時期は、まだ決まっていません。改正済みの運用要領には「令和9年4月1日以降…その取扱いについては別途お知らせします」と書かれています。私たちは、発表を待ってから準備を始めるのでは遅いと考えています。JLPTは国内で年2回しか受けられないので、発表から次の試験まで半年以上空くこともあるからです。

なお、同じページには、1号のバス・タクシー運送業と鉄道の運輸係員の日本語要件も「N3以上」から「B1相当以上」に変わったと示しています。2号に限らず、N3で104点を目指す場面は増えています。

分野別の要件と2号の在留者数

2号のある11分野の運用方針と運用要領を、2026年10月28日時点で一つずつ確認しました。B1を確認する試験を運用要領に書いているのは6分野で、残る5分野の要領はまだ改正されていません。2号の在留者数は2026年6月末時点で18,295人と、半年前(7,955人)の2倍を超えました。

分野2号の在留者数(2026年6月末)運用要領が示す日本語の確認方法
建設5,329人要領は未改正(B1の確認方法は未公表)
飲食料品製造業4,703人JLPT N3以上(B1判定に限る)
農業2,387人要領は未改正(B1の確認方法は未公表)
工業製品製造業2,386人JLPT N3以上(B1判定に限る)
外食業2,046人JLPT N3以上(B1判定に限る)
自動車整備670人要領は未改正(B1の確認方法は未公表)
造船・舶用工業644人要領は未改正(B1の確認方法は未公表)
宿泊57人要領は未改正(B1の確認方法は未公表)
漁業43人JLPT N3以上(B1判定に限る)
ビルクリーニング24人JLPT N3以上(B1判定に限る)
航空6人JLPT N3以上(B1判定に限る)
出典:出入国在留管理庁「特定技能運用要領・各種様式等」、「特定技能在留外国人数の公表等」(令和8年6月末・速報値)。11分野とも運用方針ではB1相当以上。介護・自動車運送業・鉄道などには2号が設定されていません。

在留者数の多い建設と農業は、まだ要領が改正されていません。ただ、運用方針でB1相当以上と決まっている以上、改正済みの6分野と同じくJLPT N3のB1判定で確認する形になる可能性は高いと見ています。分野ごとの詳しい要件は「特定技能「建設」の試験と日本語要件」や「特定技能「外食業」とは?」でも解説しています。2号への移行の全体像は「特定技能2号への移行を成功させる日本語教育とキャリア支援」にまとめています。

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N4からN3でつまずく外国人社員が多いのはなぜか?

国内でN3を受けた人のうち、合格したのは2025年12月試験で26.2%でした。N4までの暗記型の学習から、似た意味の文型を場面で使い分ける学習に切り替わるのがN3です。その文型の違いを日本語だけの説明で理解するのは、N4の段階の学習者には難しいと私たちは考えています。

国内のN3合格率は約4人に1人

JLPTの公式統計(2025年12月試験)によると、国内のN3受験者は139,328人、認定者は36,483人で、認定率は26.2%でした。2026年7月試験の統計は、2026年10月28日時点ではまだ出ていません。

しかも、2号で求められるのはその合格者の中の104点以上です。B1と判定された人の割合は公式統計に載っていませんが、合格ラインぎりぎりで受かる学習の仕方では足りないことは確かです。

日本語の解説を理解するための日本語が、まだ足りない段階

N3では、意味が近くて使い方が違う表現の使い分けが増えます。たとえば目的を表す「〜ために」と「〜ように」は、前に来る言葉によって使える方が変わります。この違いを日本語で説明しようとすると、説明の中に学習者がまだ知らない言葉が入ります。解説を読むために辞書を引き、辞書の説明でまた止まる。N4からN3で学習が止まる社員の多くは、文法そのものより、この「解説が読めない」段階で疲れてしまうと見ています。

現場の先輩や日本人の上司に聞けば済む、とも限りません。日本語が母語の人は、2つの表現の違いを感覚ではわかっていても、ルールとして説明するのは得意ではないからです。

母語で理解し、日本語で解く

そこで私たちは、N3の解説を母語で受け取れるようにしました。ルールを母語で理解したら、問題は日本語で解きます。試験は日本語で出題されるので、最後は日本語で解ける必要があります。母語の字幕は、そこまでの遠回りを短くするためのものです。

ベトナム、インドネシア、ミャンマー、ネパールなど、出身国の違う社員が同じ職場で働くことは珍しくありません。英語の字幕だけでは、英語が得意でない社員が取り残されます。全員に同じ解説を、それぞれの母語で届けられることが、今回の多言語対応で一番実現したかったことです。

プロ日本語講師が解説するN3文法の特別レッスンと、14言語の字幕

IPPOのN3の特別レッスンは、JLPT N3の文法を日本語教師の藤田先生が解説する動画教材で、2026年10月から提供しています。字幕は日本語を含む14言語に対応しました。あわせて、これまでのN3のスライド教材も14言語に切り替えられるようになり、N3の学習を始めから終わりまで母語の助けを借りて進められます。

文法を1つずつ、講師が例文とあわせて解説する

今回の動画は、N3の文法事項を1つずつ取り上げて解説します。意味が近い表現の違いや、どんな場面で使うかを、例文とあわせて講師が説明します。問題集の短い解説だけでは腹落ちしにくい部分を、講師の説明で理解してから演習に進める作りです。

項目内容
対象レベルJLPT N3
主な内容N3の文法事項の解説
字幕日本語を含む14言語
制作・解説藤田先生(Kohei Fujita)
提供開始2026年10月

動画もスライドも、日本語を含む14言語

N3の動画の字幕とスライド教材は、次の14言語に対応しています。外国語で数えると13言語です。今回、新たにタガログ語(フィリピン語)が加わりました。

  • 日本語・英語
  • 中国語(簡体字)・中国語(繁体字)
  • ベトナム語・インドネシア語・タガログ語・タイ語・クメール語・ミャンマー語
  • ネパール語・ベンガル語・シンハラ語・モンゴル語

IPPOの画面表示も同じく14言語に切り替えられます。日本語表示の漢字にはふりがなが付くので、来日して間もない社員でも、操作で迷わずに学習を始めていただけます。

解説動画から演習・進捗管理まで1つのIDで

動画を見ただけで点数が上がるわけではありません。IPPOでは、動画で文法を理解したあと、演習問題と模擬テストで定着させます。結果は文法・語彙・読解・聴解の技能別に数字で表示されるので、社員本人も人事のご担当者も、どこが足りないかを同じ画面で確認できます。

今回の動画は文法が中心です。語彙・読解・聴解は、IPPOの既存のJLPT対策教材と組み合わせて学習します。講師の授業だけに頼る場合と比べての学習管理の違いは、「IPPOのN2合格対策動画レッスン」の記事で詳しく比べています。

N3動画を制作した藤田先生はどんな日本語教師か?

藤田先生(Kohei Fujita)は、企業や海外の大学に向けてオンラインで日本語を教えている日本語教師で、IPPOのN2文法の動画レッスンも制作しています。これまでに実施したオンラインレッスンの回数は2,000回を超えます。

藤田先生が日本語教師を志したきっかけは、縫製工場で働いていたときに、同じ職場の技能実習生が苦労する姿を間近で見たことでした。その後、NPOでの難民への日本語支援、ブラジル人学校でのオンライン授業、インド工科大学(IIT)でのオンライン講師など、目的も背景も違う学習者を教えてこられました。働きながら学ぶ外国人社員の事情を、教室の外から知っている講師です。

藤田先生の経歴の詳細は「N2合格対策の動画レッスンの紹介記事」と「藤田先生のLinkedInプロフィール」でもご覧いただけます。

2号を見据えたN3対策を、企業はどう進めればよいか?

2号を見据えたN3対策は、対象社員と分野の要件の確認、現在の到達度の把握、受験回の決定、104点を前提にした目標設定、管理画面での進捗確認の5つの順番で進めると抜け漏れがありません。国内のJLPTは7月と12月の年2回で、2026年12月試験の国内申込はすでに締め切られています。これから準備を始める社員の多くは、2027年7月試験が最初の受験機会になります。

手順1 2号を目指す社員と、分野の要件の確認

最初に、1号で働いている社員のうち、2号を目指す人をリストにします。あわせて、自社の分野の運用要領が改正済みかどうかを上の表で確かめます。改正済みの6分野なら、確認方法はN3のB1判定とはっきりしています。未改正の5分野でも、運用方針でB1相当以上と決まっているので、N3の104点を目安に準備を始めておくのが安全だと考えています。

手順2 過去の得点と現在の到達度の把握

すでにN3を受けたことがある社員は、合否結果通知書の総合得点を確認します。合格していても103点以下なら、B1判定を取るために受け直しが必要です。初めて受ける社員には、IPPOのIDを付与すれば、その日から学習と模擬テストを始めていただけます。技能別の到達度が数字で出るので、104点までの距離を社員ごとに把握できます。

手順3 受験回の決定

次の国内試験は2026年12月6日ですが、国内の申込は2026年9月に締め切られています。これから学習を始める社員の目標は、2027年7月試験になります。2027年の日程は、2026年10月28日時点では未発表です。申込の締切は試験日の数か月前に来るので、公表されたらすぐに予定に入れられるようにしておきます。JLPTの日程と試験回数の動きは「日本語能力試験(JLPT)2027年の日程と試験回数」で追っています。

手順4 「合格」ではなく104点を目標に

社内の目標を「N3合格」にすると、95点で合格した社員が2号の要件に届かないまま、目標を達成したことになってしまいます。最初から「N3で総合得点104点以上」を目標として社員に伝えます。104点を取るには、得意な技能で点を稼ぐだけでなく、弱い技能を底上げすることが欠かせません。手順2で見えた弱い技能から、コース管理で教材を割り当てます。

手順5 管理画面で止まった社員を見つける

月に1回程度、人事や現場の責任者が管理画面で進捗を確認します。誰がどこまで進んで、誰が止まっているかが一覧でわかるので、止まった社員にだけ早めに声をかけられます。1日15〜30分でも業務時間の中で学習時間を設けると、学習が本人のやる気だけに頼らなくなります。社内で学習を管理する体制づくりは「外国人材の日本語学習管理を成功させる仕組みの作り方」にまとめています。

IPPOの料金と契約条件

IPPO for 外国人雇用企業は、利用人数で決まる月額制です。N3の動画とスライドを含め、すべての教材が料金に含まれ、教材ごとの追加料金やオプション課金はありません。

プラン人数月額(月契約)月額(年契約・20%オフ)
Mini〜10名9,800円7,840円
Basic〜30名24,500円19,600円
Standard〜50名36,800円29,440円
Advanced〜100名58,000円46,400円
Professional〜300名87,000円69,600円
Enterprise301名〜個別見積ー
出典:IPPO for 外国人雇用企業(2026年10月28日時点)。※料金は利用人数と契約形態により変動します。

2号を目指す社員が10名なら、Miniプランの月契約で月額9,800円、1人あたり月980円です。300名で使うProfessionalプランの月契約なら、1人あたり月290円まで下がります。初期費用は0円です。

無料のお試し期間もありますので、まずN3の動画と管理画面を実際に触ってみてください。機能の全体像は「IPPOとは?法人向け日本語学習e-learningの機能・料金・提供会社」で紹介しています。

まとめ:2号に向けたN3対策は「104点」から逆算する

特定技能2号では、2号のある11分野すべてで日本語B1相当以上が求められます。運用要領が改正された6分野では、確認方法はJLPT N3のB1判定、つまり総合得点104点以上です。海外から呼び寄せる認定申請は2027年4月から始まり、1号から移る変更申請の開始時期はまだ公表されていません。

国内のN3認定率は26.2%で、2号で求められるのはその中でも上の得点です。IPPOでは、藤田先生によるN3文法の特別レッスンを14言語の字幕で見て、演習と模擬テストで定着させるところまでを1つのIDで進められます。料金は月額9,800円(10名まで)から、1人あたり月290円からです。

変更申請の開始時期が発表されてから動き出すと、JLPTの受験機会を1回逃すことになりかねません。2号を目指す社員の洗い出しと、過去の得点の確認だけでも、今のうちに済ませておくことをおすすめします。

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