外国人社員の日本語教育に使えるアプリ・eラーニングは、2026年10月時点で50を超えます。
個人向けの学習アプリ、AI会話、公的機関の無料教材、法人向けeラーニング、講師のオンラインレッスンが混在しており、「どれも日本語が学べる」という点では同じに見えます。しかし、企業や登録支援機関が選ぶ場面で本当に差が出るのは、学んだ結果が在留資格の試験や仕事につながるか、そして担当者が数十人の学習を回せるかの2点です。この記事では、53のサービスを「在留資格・業務への接続度」と「法人・団体向けか個人向けか」の2軸で整理したカオスマップを公開し、配置の基準・比較表・選び方までをまとめました。
この記事でわかること
- 日本語教育アプリ・eラーニング53サービスのカオスマップと、配置の基準
- 個人向けアプリ・AI会話・公的教材・法人向けeラーニング・講師レッスンの違い
- 特定技能2号や育成就労の日本語要件から見た、企業・登録支援機関の選び方
- 法人向けの主な19サービスの試験対応・管理機能・母語対応・料金の比較
- 個人で学ぶ場合に目的別で選ぶべきアプリ
日本語教育アプリのカオスマップ2026はどうなっているか?
日本語教育アプリ・eラーニングのカオスマップ2026では、53サービスを「在留資格・業務への接続度」(横軸)と「法人・団体向けか個人向けか」(縦軸)の2軸で配置しました。個人向けアプリは汎用・生活・JLPT対策の列に集まり、特定技能評価試験や介護福祉士国家試験など在留資格に直結する試験まで対応するのは、法人・団体向けの8サービスだけです。
このカオスマップは、日本語学習e-learning『IPPO』『IPPO TALK』を提供する株式会社GLOBAL ASTRAが、各社の情報をもとに作成しました。

掲載の範囲と調べ方
掲載したのは、2026年10月1日時点で提供中(または提供開始日が公表済み)の日本語学習サービスです。海外の学習アプリ、AI会話アプリ、JLPT対策アプリ、国際交流基金や文部科学省などの公的教材、法人向けeラーニング、講師によるオンライン研修、日本語学校や企業に導入される学習プラットフォームまで、幅広く集めました。
なお、学生の在籍・出欠を管理する学校運営システム(WSDB、RINGUALなど)は学習ツールではないため、マップの対象外としました。
2つの軸を選んだ理由
外国人材を受け入れる企業や登録支援機関が日本語教育サービスを選ぶとき、担当者が確かめたいことは2つに集約されます。1つ目は「学ばせた結果が、在留資格の試験や現場の仕事につながるか」。2つ目は「担当者1人で数十人の学習状況を把握し、止まっている人に声をかけられるか」です。
「アプリかレッスンか」「AIを使っているか」といった分け方は、学び方の違いを表すだけで、導入の判断には直結しません。そこで横軸には1つ目の問いをそのまま使い、縦軸は「企業・学校・団体として複数人分を契約・管理できるか」「本人が自分で使うものか」の2つに分けました。2つ目の問いにあたる管理機能の違いは、自習・AI会話・講師ライブといった学び方の違いや料金とあわせて、後半の比較表で詳しく比べます。
配置の基準
横軸は0〜3の4段階で、1〜3のうち対応している列すべてにサービスを表示しています。1〜3のいずれにも当てはまらないサービスだけを「0 汎用」に置きました。横軸の「3」は、職種の単語を学べるだけでは該当せず、特定技能評価試験や介護福祉士国家試験など、在留資格に直結する試験の対策教材があることを条件にしました。縦軸は、企業・学校・団体が複数人分を契約して管理できるものを「法人・団体向け」、本人が自分で使う形のものを「個人向け」としています。
| 軸 | 区分 | 基準 |
|---|---|---|
| 横軸:在留資格・業務への接続度 | 3 在留資格に直結する試験 | 特定技能評価試験・介護福祉士国家試験など、在留資格に直結する試験の対策がある |
| 2 JLPT級別の対策 | JLPTの級別の教材・模試がある | |
| 1 生活・現場の日本語 | 生活場面の日本語、JFT-Basic、職種の語彙を扱う | |
| 0 汎用 | 1〜3のいずれにも当てはまらない(趣味・旅行・一般会話) | |
| 縦軸:使う主体 | 法人・団体向け | 企業・学校・団体が複数人分を契約し、管理できる |
| 個人向け | 本人が自分で使う形のみ |
外国人社員の日本語教育を会社の取り組みとして進めるなら、まずは「法人・団体向け」の段のうち、自社の外国人材が受ける試験の列(JLPTなら2、特定技能評価試験や介護福祉士国家試験なら3)に並ぶサービスから候補を選ぶのが近道です。
日本語教育アプリにはどんな種類があるか?
日本語教育アプリ・eラーニングは、大きく6つの種類に分かれます。個人向けの総合学習アプリ、AI会話アプリ、JLPT対策アプリ、公的機関の無料教材、法人向けeラーニング、講師のライブレッスンを組み合わせたサービスです。種類によって得意な目的が違うため、企業が導入するなら、自社の目的に合う種類を先に決めることが大切です。
個人向けの総合学習アプリ
Duolingo、LingoDeer、Busuu、Memrise、Drops、Rosetta Stoneなど、世界中で使われている語学アプリです。ゲーム感覚で毎日続けやすく、ひらがな・カタカナや基本的な会話に触れる入口としては優秀です。一方で、JLPTの級別や特定技能の試験に沿った構成ではなく、マップでは「0 汎用」の列に並びます。
法人プランの有無は分かれます。Rosetta StoneとBusuuは法人向けに進捗を確認できる管理画面を公開しています。Duolingoには学校向けの「Duolingo for Schools」がありますが、同社は2027年7月31日での終了を告知しており、新しいクラスの作成はすでに受け付けていません。会社として進捗を管理する用途には向かない点に注意が必要です。
AIと話して練習する会話アプリ
Speak、Pingo AI、Praktika、Talkpal、Langua、Meshclass、ECHO、HAi-Jなどが該当します。相手が人ではないので、間違いを恐れずに何度でも話す練習ができるのが強みです。
注意したいのは、海外のAI会話アプリは解説言語が英語に限られることがある点です。たとえばSpeakの日本語コースは、英語話者だけが受講できる設計になっています(同社ヘルプページより)。ベトナム語やネパール語など、母語で学びたい社員が多い職場では、対応言語を必ず確認してください。
JLPT対策に特化したアプリ
Migii JLPT、Mazii、Todaii、Renshuu、Bunproなどです。N5〜N1の級別に語彙・文法・模試がそろっており、試験直前の演習量を確保するのに向いています。Bunproは講師向けのダッシュボードを提供しているため、法人・団体向けの段に置きました。
ただし、このカテゴリーで特定技能評価試験やJFT-Basicまで扱うアプリは見当たりませんでした。JLPTの級は、特定技能の日本語要件の確認手段の一つにすぎません。分野によっては技能評価試験の対策も必要になるため、JLPT対策アプリだけで在留資格の準備が完結するわけではありません。
公的機関の無料教材
国際交流基金の「いろどり 生活の日本語」(20言語・A1〜B1)や「JF日本語eラーニング みなと」、文部科学省の「つながるひろがる にほんごでのくらし」(19言語)、外国人技能実習機構の「げんばのにほんご」(アプリは7職種)などがあります。いずれも無料で、教材としての質は高く、特に「いろどり」はJFT-Basic対策の基本教材です(詳しくはJFT-Basic対策の要は「いろどり」で解説しています)。
公的教材の中で特筆すべきは、日本介護福祉士会の「にほんごをまなぼう」です。厚生労働省の補助事業として無料で提供され、介護分野の日本語と介護福祉士国家試験・特定技能評価試験の対策を13言語で学べます。公開されている担当者向け操作マニュアル(2019年4月公開)では、管理者が受講者の模擬試験の結果を確認でき、一定日数ログインがない受講者がいると担当者にメールで知らせる機能が説明されています。無料の公的サービスでありながら、担当者向けの管理機能まで備えている珍しい存在です。介護分野で受け入れる事業所なら、まず検討する価値があります。
法人向けeラーニング
IPPO、Japany、日本語カフェ、Monoxer GO、Attain、JITCO eTRY!、ASK-ONLINE JAPAN、すらら にほんご、スーパー日本語などです。企業・登録支援機関・監理団体が複数IDで契約し、管理画面で学習状況を把握する前提で作られています。マップでは、法人・団体向けの段のJLPT・在留資格の列に並ぶサービスの多くがこの種類です。
講師のライブレッスンを組み合わせるサービス
Gakken STEP にほんご、MANABEL JAPAN、日本語ブリッジ、はなすプラス、Native Camp Japanese、日本語オンラインスクール、IPPO TALKなどです。日本語教師とリアルタイムで話すため、会話力の伸びや学習の強制力は自習型より高くなります。その分、1人あたりの費用は自習型より上がり、受講時間の調整も必要です。
講師がリアルタイムで教える形式は、2027年4月に始まる育成就労制度で特に重要になります。理由は次の章で説明します。
企業・登録支援機関は何を基準に選べばよいか?
企業・登録支援機関が日本語教育アプリを選ぶ基準は、在留資格の試験に届くか、担当者が介入できるか、母語で始められるか、人と話す機会を確保できるか、料金と契約条件が合うかの5つです。2026年以降は特定技能2号と育成就労で日本語の要件がはっきり示されたため、「なんとなく日本語が上達するツール」では足りなくなっています。
在留資格の試験に届くか?
最初に確認すべきは、自社の外国人材が受ける試験の対策があるかどうかです。特定技能1号ならJFT-BasicまたはJLPT N4と分野ごとの技能評価試験、介護なら介護福祉士国家試験、そして2号を目指すならさらに上の日本語力が必要になります。
2026年1月に改正された分野別の運用方針では、建設やビルクリーニングなどの分野で、特定技能2号の日本語能力水準として「日本語教育の参照枠」のB1相当以上が示されました(出典:出入国在留管理庁「建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」)。ビルクリーニング分野では、これをJLPT N3以上で確認するとされています(詳しくは特定技能「ビルクリーニング」の受入れ要件)。要件は分野ごとに異なるため、自社の分野の運用方針を確認したうえで、その試験に対応したサービスを選んでください。
担当者が介入できるか?
次に、担当者が「誰が止まっているか」「誰が合格に近いか」をつかめるかを確認します。eラーニングは導入しただけでは続かず、学習が止まった人に早く声をかけられるかどうかで成果が分かれます(外国人社員の日本語学習が停滞する理由と解決策も参考にしてください)。
管理画面で進捗を「見られる」ことと、止まっている人を「知らせてくれる」ことは別の機能です。前者だけだと、担当者が定期的に画面を開いて一人ずつ確認する手間が残ります。登録支援機関のように複数の受入企業の外国人材をまとめて支援する場合は、企業ごとに閲覧範囲を分けられる権限設定があるかも確認しておくと安心です。
母語で始められるか?
入国直後の外国人材は、日本語の画面だけでは操作も解説の理解もできません。ベトナム語、ネパール語、インドネシア語、ミャンマー語など、自社で受け入れている国籍の言語に対応しているかを確認しましょう。対応言語数はサービスによって3言語から17言語まで差があり、海外の学習アプリでは解説が英語のみのこともあります。
人と話す機会を確保できるか?
2027年4月1日に施行される育成就労制度では、就労開始までにA1相当以上、育成終了時にA2.2相当以上の日本語能力が求められます(分野によって上乗せあり)。就労開始までにA1相当の試験に合格していない場合は認定日本語教育機関などでA1相当の講習を100時間以上受け、さらに3年間でA2相当の講習を100時間以上受講する機会を設ける必要があります(出典:出入国在留管理庁「育成就労制度の概要」)。この講習について、出入国在留管理庁の育成就労制度Q&A(Q65)は、オンライン受講は可能としつつ「双方向で同時にコミュニケーションを取れるものであること」などの要件を挙げています。
つまり、録画動画やドリルで学ぶeラーニングだけでは、この講習の代わりにはなりません。eラーニングが担うのは、講習の予習・復習や試験対策など、講習の外側の学習です。育成就労で受け入れる予定があるなら、自習型のサービスと講師によるライブ授業をどう組み合わせるかまで含めて検討してください(育成就労に登録日本語教員は必要かで詳しく整理しています)。
料金と契約条件が合うか?
料金の表示方法はサービスごとにばらばらです。1人あたりの月額、IDのまとめ売り、3ヶ月単位、コースの買い切り、レッスン1回ごとなどがあり、税込・税別の表記も統一されていません。初期費用、最低契約期間、最低人数も含めて、自社の人数で年間いくらになるかを試算して比べるのが確実です。料金が非公開のサービスは、見積もりを取るまで比較できない点も考慮に入れておきましょう。
✅ 無料チェックリスト
ツールを選ぶ前に、受入体制の抜け漏れを確認しませんか?
外国人材が定着する職場チェックリスト20
日本語教育ツールの効果は、受け入れる職場の体制によって大きく変わります。
無料チェックリストを確認する →法人向けの主なサービスはどう違うか?
法人・団体向けのサービスのうち、JLPTの級別対策(横軸2)または在留資格に直結する試験(横軸3)に対応するのは19サービスです。このうち横軸3まで対応するのは8サービスで、さらに停滞の自動検知や合格見込みの表示など、担当者が介入する手がかりまで公式に示しているのは、IPPO(IPPO TALKを含む)、Monoxer GO、にほんごをまなぼうの3つでした。下の表は、この19サービスの学び方・試験対応・管理機能・母語対応・料金を各社の公式情報で並べたものです(IPPOとIPPO TALKは1行にまとめています)。
| サービス(運営) | 横軸の対応範囲 | 学び方 | 試験・分野の対応 | 管理機能 | 母語対応 | 料金(公式表記のまま) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| IPPO(株式会社GLOBAL ASTRA) | 1〜3 | 自習(わからない所は日本語教師に質問可)/講師ライブはIPPO TALK | JLPT N5〜N1、JFT-Basic(いろどり準拠)、特定技能評価試験 主要10分野以上、介護福祉士国家試験 | 進捗ダッシュボード、停滞者の自動検知、目標級の合格可能性を%で表示、管理者権限の階層分け | 13言語(日本語含む。教材は最大13言語) | 月290〜980円/人(人数で変動)、初期費用0円(期間限定)、最低3ヶ月 |
| Monoxer GO(モノグサ株式会社) | 2〜3 | AIドリル(上位プランで講師の伴走) | 特定技能2号、介護福祉士、JLPT(建設・介護・外食・飲食料品製造・ビルクリーニングの5分野) | 記憶度を4段階で表示、模試で合格圏を判定、止まっている人を可視化 | 4言語 | 個別見積 |
| にほんごをまなぼう(日本介護福祉士会) | 1・3 | 自習 | 介護の日本語(N3目標)、介護福祉士国家試験、特定技能評価試験(介護) | 管理者が結果を確認、一定日数ログインがないと担当者にメール通知(2019年公開のマニュアルより) | 13言語+日本語 | 無料 |
| ECHO(シナジア株式会社) | 1〜2 | AI会話・発音採点 | JLPT、JFT-Basic、BJT、EJU、特定技能12業種以上の現場語彙 | 要フォローの自動検知(10日以上未受講など)、試験準備度メーター | 13言語 | 法人は要相談 |
| Japany(株式会社明光キャリアパートナーズ) | 1〜3 | 動画自習(講師コーチングはオプション) | JLPT N5〜N1、JFT、特定技能1号5分野・2号4分野 | ダッシュボード、学習計画、通知配信、CSV出力 | 11言語 | 初期費用11万円、月1,100円/人〜(税込) |
| 日本語カフェ(株式会社E-MAN) | 2〜3 | 動画・演習(上位プランでオンラインレッスン) | JLPT全級、特定技能1号12分野・2号、介護福祉士 | 学習状況をリアルタイムで一元管理 | 15か国語(料金ページ記載) | 初期費用48,000円、月39,800円/100ID(税別) |
| MANABEL JAPAN(株式会社プロシーズ) | 1〜3 | 講師ライブ+eラーニング | JLPT N5〜N1、特定技能2号評価試験、介護福祉士、業種別講座 | ダッシュボード、定期報告 | eラーニング5言語 | 入学金25,000円、グループ1コマ3,100円〜、eラーニング月1,380円〜(税別) |
| ASK-ONLINE JAPAN(株式会社アスク) | 1〜3 | 模試・ドリル | JLPTハーフ模試、JFT-Basic模試、特定技能「外食業」技能試験ドリル | 管理アカウント、個人別成績、クラス別出力 | 解説6言語 | JLPTハーフ模試 1ID×1セット500円(税別)など |
| Meshclass(Meshclass株式会社) | 1〜2 | AI会話 | JLPT(法人版はN4〜N2)、介護・看護・建設・ITの業界別単語 | 課題配信、自動採点、進捗と苦手分野の把握 | 17言語 | 法人は非公開 |
| Attain Online Japanese(アテイン株式会社) | 1〜2 | 動画自習(プライベートレッスンあり) | JLPT N5〜N1、JF生活日本語、介護・農業・ビルクリーニング向け | 進捗をオンラインで管理 | 13言語 | 月1,518円/人〜(税込) |
| Gakken STEP にほんご(株式会社学研ビジネスブレインズ) | 1〜2 | 講師ライブ(グループ) | JLPT、JFT-Basic、NAT-TEST | 個別の月次報告書(オプション) | 公式に記載なし | 月3,960円/人〜(税込)、最小5名 |
| JITCO eTRY!(公益財団法人国際人材協力機構) | 2 | 動画自習 | JLPT START〜N1 | 管理者が全員の学習状況・成績分析を参照 | レベルにより異なる | 1,650〜2,640円/人・3ヶ月(税込) |
| 合格日本語(グローバルキャリアエージェント合同会社) | 1〜2 | 模試・練習問題(グループ授業あり) | JLPT N5〜N2、JFT-Basic | 学校・監理団体向けレポート、Web/Excel出力 | サイト6言語 | 模試3回2,000円など |
| 日本語ブリッジ(内定ブリッジ株式会社) | 1〜2 | オーダーメイドの講師研修 | JLPT N3対策の例、現場の指示語 | テスト結果・出席率を報告 | 公式に記載なし | 例:月4,000円/人(最少10名)。ライブ型の新規受付は現在自治体のみ |
| スーパー日本語(インターカルト日本語学校) | 2 | ドリル | JLPT N1〜N5、BJT | 学習時間・進捗の確認 | 日本語表記 | コース買い切り(例:11,000円/6ヶ月・税込) |
| すらら にほんご(株式会社すららネット) | 2 | 自習(AIドリル) | JLPT N5・N4 | 学習管理画面で進捗・到達度を確認 | 3言語(追加予定あり) | 公式に記載なし |
| GLPアプリ(株式会社プラス・ピボット) | 2 | 講師授業の配信・録画 | JLPT N3到達が目標 | 本人・施設・教育担当で進捗を共有 | 公式に記載なし | プログラム費用に含む |
| Bunpro(BUNPRO株式会社) | 2 | 文法・語彙の反復学習 | JLPT級別 | 講師ダッシュボードで生徒の進捗を確認 | 英語 | 個人は月5ドル〜 |
介入の手がかりまで備える3サービスの違い
IPPO、Monoxer GO、にほんごをまなぼうの3サービスは、対象範囲がはっきり異なります。にほんごをまなぼうは介護分野に特化した無料サービスで、介護で受け入れる事業所には有力な選択肢です。Monoxer GOは記憶定着に強みを持ち、建設・介護・外食・飲食料品製造・ビルクリーニングの5分野で特定技能2号や介護福祉士の対策に対応しています。IPPOはJLPT N5〜N1、JFT-Basic、特定技能評価試験の主要10分野、介護福祉士国家試験を1つのIDで扱えます。
複数の分野で外国人材を受け入れる企業や、さまざまな業種の受入企業を支援する登録支援機関にとっては、分野ごとに別のサービスを契約せずに済むかどうかが運用の手間を大きく左右します。
料金の公開状況と1人あたりの目安
比較表のサービスのうち、Monoxer GO、ECHO、Meshclassの法人向け、すらら にほんご、GLPアプリの5サービスは見積もりなど料金が非公開で、それ以外は公式サイトで料金を公開しています(IPPO TALKの料金はお問い合わせ)。公開されている自習型サービスでは、1人あたり月数百円から1,500円程度が中心です。たとえば100名で利用する場合、IPPOは〜100名のAdvancedプランで月58,000円となります(IPPOは年間契約の場合は20%オフになります)。講師ライブ型は1人あたり月数千円からが目安です。
個人で日本語を学ぶならどれを選べばよいか?
個人で日本語を学ぶなら、目的に合わせて無料の公的教材と個人向けアプリを組み合わせるのが最も費用対効果の高い方法です。生活の日本語やJFT-Basicなら「いろどり」、JLPTの級別対策ならMigii JLPTやBunpro、会話練習ならAI会話アプリ、介護の仕事に就くなら「にほんごをまなぼう」が出発点になります。
| 学びたいこと | まず試したいサービス | 費用 |
|---|---|---|
| ひらがな・カタカナ、日本語の入口 | Duolingo、Drops、NHK WORLD-JAPAN「やさしい日本語」 | 無料〜(有料プランあり) |
| 生活の日本語、JFT-Basic | いろどり 生活の日本語、つながるひろがる にほんごでのくらし、みなと | 無料(みなとは一部有料コースあり) |
| JLPTの級別対策 | Migii JLPT、Bunpro、Renshuu、Todaii | 無料プラン〜有料 |
| 話す練習 | Praktika、Talkpal、Pingo AI、Meshclass | 無料プラン〜有料 |
| 漢字 | WaniKani(英語話者向け)、Renshuu | 一部無料〜有料 |
| 仕事の現場のことば | げんばのにほんご(7職種)、にほんごをまなぼう(介護) | 無料 |
ただし、個人で選んだアプリは本人の意志だけで続ける必要があり、会社からは進み具合が見えません。外国人社員の日本語教育を会社の取り組みとして進める場合や、在留資格の更新・移行の時期が決まっている場合は、法人・団体向けのサービスを会社として用意するほうが確実です。
IPPOが向いているのはどんな場合か?
日本語学習e-learning「IPPO」は、複数の分野・国籍の外国人材をまとめて育てたい企業や登録支援機関に向いています。在留資格に直結する試験まで対応し、停滞の自動検知や合格見込みなど担当者が介入する手がかりも備えた有料サービスのうち、料金を公式サイトで公開しているのはIPPOだけで、特定技能評価試験の主要10分野・JLPT・JFT-Basic・介護福祉士国家試験を1つのIDで扱えます。一方で、言語数や100名規模の単価など、他社のほうが優れる点もあります。
IPPOが向いているケース
- 複数の分野で受け入れている、または支援している:特定技能評価試験の主要10分野と介護福祉士国家試験の対策を、分野ごとに契約を分けずに1つのIDで使えます。
- 担当者の手間を増やしたくない:学習が止まっている人を自動で検知し、目標級の合格可能性を%で表示します。誰に声をかけるべきかが画面ですぐわかります。
- 拠点や受入企業ごとに管理範囲を分けたい:管理者権限を階層で分けられるため、登録支援機関が複数の受入企業を支援する場合も、企業ごとに閲覧範囲を区切れます。
- わからない所を放置させたくない:学習中の疑問は日本語教師に質問できます。社内の日本人社員が日本語を教える必要はありません。
- 会話やライブ授業も必要:プロの日本語教師によるレッスン「IPPO TALK」を組み合わせられます。個別だけでなく、グループでの研修にも対応しています。
このほか、特定技能の事前ガイダンス(3時間分)と生活オリエンテーション(8時間分)の動画も含まれており、義務的支援の準備と日本語学習を同じ画面で進められます。機能や料金の詳細はIPPOとは?法人向け日本語学習e-learningの機能・料金・提供会社にまとめています。
また、育成就労で求められる日本語講習(A1相当・A2相当の講習で各100時間以上。該当する試験に合格していれば受講は不要)は、eラーニングだけでは置き換えられません。出入国在留管理庁のQ&Aが示すとおり、講習には双方向で同時にやり取りできる授業が必要です。
そこでIPPOでは、eラーニングに加えて、プロの日本語教師とオンラインで顔を合わせて学ぶライブ授業「IPPO TALK」を提供しています。個別レッスンだけでなくグループでの研修にも対応しており、eラーニングでの予習・復習や試験対策と、日本語教師との会話の授業を、同じIPPOの中で組み合わせられます。育成就労の講習として実施する場合の要件(実施機関や教員の要件など)への対応は、受入れの予定にあわせてご相談ください。
日本語教育アプリ選びで押さえるべきことは何か?
日本語教育アプリ・eラーニングは50を超えますが、企業や登録支援機関が組織で導入を検討すべきなのは、在留資格の試験に届き、担当者が進捗を把握できる一部のサービスです。まず自社の分野と目指す在留資格から必要な試験を確かめ、次に担当者が介入できる仕組みと母語対応を確認し、最後に人数と契約期間で年間の費用を試算してください。
- カオスマップでは53サービスを「在留資格・業務への接続度」と「法人・団体向けか個人向けか」の2軸で配置した。在留資格に直結する試験まで対応するのは、法人・団体向けの8サービスだけ
- そのうち停滞の自動検知や合格見込みなど、担当者が介入する手がかりまで備えるのは、IPPO・Monoxer GO・にほんごをまなぼう(介護)の3サービス
- 特定技能2号では分野によってB1相当以上の日本語が求められ、育成就労の日本語講習は双方向の授業が要件となるため、自習型と講師ライブの組み合わせも検討が必要
- 個人で学ぶなら、無料の公的教材と個人向けアプリを目的別に組み合わせるのが効率的
サービスを比較する際の進め方は外国人材向け日本語教育サービスの比較でも解説しています。導入後に学習状況を管理する仕組みづくりについては外国人材の日本語学習管理を成功させる仕組みの作り方を参考にしてください。このカオスマップは、各社の公式情報の更新にあわせて定期的に見直します。
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特定技能をはじめとする外国人材の受け入れが今後さらに加速するなかで、日本語教育の仕組みづくりを早い段階から整えておくことは、企業の大きな競争力になると考えています。法制度の変化にも先手を打ちながら、ともに対応策を考えていける企業様と出会えることを楽しみにしています。
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企業研修における「真のリスク管理」とは何か
法人向け日本語研修で見落とされがちなリスクが、「担当講師の急な欠員・交代」です。属人的なスキルに依存した体制では、講師が替わるたびに学習者の習熟度がリセットされ、企業が求める「即戦力化」が達成できないまま時間だけが経過してしまいます。
IPPO TALKはこのリスクを、二重の仕組みで解消しています。
① 複数のプロ講師が常に待機
IPPO TALKには複数の選抜されたプロ日本語教師が在籍しており、急な欠員・交代にも迅速に対応できる体制を整えています。「担当が1名しかいない」という一般的な個人講師依存のリスクを、組織として解消しています。
② 授業プロセスの可視化による文脈の引き継ぎ
担当講師が替わっても学習の連続性を保つために、IPPO TALKでは毎回のレッスンを詳細な授業記録(ティーチング・ログ)として蓄積します。このログには以下の情報が記録されます。
- 学習者がどの表現・場面で躓いているか
- どのキーワード・言い回しに反応・習得が早いか
- 現場特有の誤用が、どのようなビジネスリスク(取引先への誤解・社内コミュニケーションの齟齬など)に繋がっているか
「講師を交換可能な部品にする」のではなく、「日々の授業知見を組織の資産として蓄積し、次の講師へ引き継ぐ」——この仕組みにより、属人的な技術と組織としての継続性を両立させています。
担当者の退職・異動リスクを理由に日本語研修の導入を躊躇している企業様、一度ご相談ください。
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IPPO TALK
サービスへのお問い合わせ
外国人スタッフ1名の離職コストは、採用費・教育費の再負担により平均80万〜150万にも上ります。業界や職種によってはさらに高額になるケースもあります。そのコストを、月々数万円の少額投資で防ぐことができます。外国人材の採用で終わりにせず、定着まで、IPPO TALKが責任を持ちます。
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